【顔面神経麻痺】「柳原40点法」とは?点数の意味をわかりやすく解説します

顔面神経麻痺で耳鼻咽喉科を受診した際、

「柳原40点法では18点ですね」

と言われたことはありませんか?

初めて聞く言葉に、

「18点って悪いの?」

「何点になれば治ったことになるの?」

「ENoG(イーノグ)とは何が違うの?」

と疑問に思われる方も多いでしょう。

今回は、顔面神経麻痺の評価で広く用いられている柳原40点法について、できるだけわかりやすく解説します。

柳原40点法とは?

柳原40点法とは、

顔面神経麻痺によって顔がどのくらい動くのかを評価する方法です。

1983年に日本の耳鼻咽喉科医である柳原尚明先生によって考案され、日本では現在でも広く使用されています。

顔面神経麻痺では、患者さんによって

・目が閉じにくい

・口が動きにくい

・額にしわが寄せられない

など症状が異なります。

柳原40点法では、これらの顔の動きを一定の基準で評価し、点数として表します。

《何を評価するの?》

評価するのは、安静時の表情と顔のさまざまな動きです。

例えば、

・額にしわを寄せる

・軽く目を閉じる

・強く目を閉じる

・鼻を動かす

・「イー」と口を横に引く

・頬を膨らませる

など、顔面神経が支配する表情筋の動きを確認します。

それぞれを

0点・2点・4点

の3段階で評価し、

合計40点満点となります。

《点数はどう考えればいい?》

基本的には、

点数が高いほど顔の動きが保たれている状態

を意味します。

例えば、

40点

左右差がほとんどなく、正常に近い状態です。

20点前後

中等度の麻痺があり、見た目にも左右差がわかることがあります。

10点以下

重度の麻痺で、顔の動きが大きく制限されている状態です。

ただし、この点数だけで回復するかどうかを判断することはできません。

《ENoGとの違いは?》

患者さんが混同しやすいのが、ENoG(イーノグ)です。

・柳原40点法

実際に顔がどれくらい動くかを評価する方法です。

・ENoG(イーノグ)

顔面神経がどれくらい機能しているかを電気刺激によって評価する検査です。

つまり、

柳原40点法は「見た目の評価」、

ENoGは「神経の働きの評価」と考えるとわかりやすいでしょう。

《点数が低いと治らない?》

これは多くの患者さんが心配されることです。

しかし、

点数が低いからといって、回復しないという意味ではありません。

発症して間もない時期は点数が低くても、その後少しずつ改善していく方も多くおられます。

顔面神経麻痺では、

一度の点数よりも、

時間の経過とともに点数がどのように変化していくか

が大切です。

《回復の目安として使われることも》

柳原40点法は、初診時だけではなく、

治療経過を確認するためにも繰り返し評価されます。

例えば、

・初診:12点

・1か月後:22点

・3か月後:32点

というように点数が上がっていれば、

顔の動きが改善してきていることを客観的に確認できます。

《柳原40点法にも限界があります》

柳原40点法は非常に優れた評価方法ですが、万能ではありません。

例えば、

病的共同運動(顔の一部を動かすと別の部分も一緒に動いてしまう後遺症)や、顔のつっぱり感などは、この点数だけでは十分に評価できない場合があります。

そのため、医師は柳原40点法だけでなく、症状や診察所見、必要に応じてENoGなどの検査結果も合わせて総合的に判断します。

《まとめ》

柳原40点法は、

顔面神経麻痺で、「顔がどのくらい動くか」を客観的に評価するための方法です。

40点満点で評価され、点数が高いほど顔の動きは良好です。

ただし、

・点数だけで回復の可否は決まりません。

・ENoGとは役割が異なります。

・治療経過の中で点数の変化を見ることが重要です。

顔面神経麻痺は、回復までに時間がかかることも少なくありません。

点数に一喜一憂するのではなく、主治医の診察を受けながら経過を見守ることが大切です。

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