ラムゼイ・ハント症候群は72時間以内が重要?早期治療が大切な理由

ラムゼイ・ハント症候群は72時間以内が重要?早期治療が大切な理由

「顔の片側が急に動かなくなった」

さらに、

「耳が痛い」

「耳の周りに水ぶくれができた」

「耳鳴りがする」

「聞こえにくい」

「めまいがする」

このような症状がある場合、ラムゼイ・ハント症候群の可能性があります。

ラムゼイ・ハント症候群は、顔面神経麻痺を起こす病気のひとつですが、ベル麻痺とは原因が異なります。

そして、この病気ではできるだけ早く治療を開始することが非常に重要です。

ラムゼイ・ハント症候群とは?

ラムゼイ・ハント症候群は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が再活性化することで起こる病気です。

子供の頃に水疱瘡にかかった後、ウイルスは体内の神経節に潜伏しています。

そのウイルスが再び活動することで、耳の周囲などに帯状疱疹を起こし、顔面神経にも障害を及ぼすことがあります。

代表的な症状は、

・顔の片側の麻痺

・耳の強い痛み

・耳や耳の周囲の水泡

・難聴

・めまい

などです。

すべての症状が必ずそろうわけではありません。

なぜ72時間以内が重要なの?

ラムゼイ・ハント症候群では、原因となっている水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑えるために、抗ウイルス薬が使用されます。

また、顔面神経の炎症や腫れを抑える目的でステロイド薬が併用されることがあります。

これらの治療は、できるだけ早く開始することが重要です。

特に、発症から72時間以内に抗ウイルス治療を開始した場、顔面神経の完全回復が得られる可能性が高くなることが報告されています。(顔面神経麻痺協会)

そのため、

「 72時間以内に診断・治療を開始する」

ことが重要な目安になります。

72時間を過ぎたら、もう遅い?

ここは非常に大切です。

72時間を過ぎたからといって、治療を諦める必要はありません。

ラムゼイ・ハント症候群は、最初は耳の痛みだけだったり、皮疹が目立たなかったりして、診断が遅れることがあります。

また発症時期を正確に判断できないケースもあります。

したがって、

「 3日を過ぎてしまったから、もう病院に行っても意味がない」

と、考えるのは間違いです。

72時間を過ぎていてもラムゼイ・ハント症候群が疑われる場合は、できるだけ早く医療機関を受診してください。

早期治療ほど望ましいということであり、72時間が治療の「締め切り」という意味ではありません。

ベル麻痺との違いは?

ベル麻痺もラムゼイ・ハント症候群も、顔面神経麻痺を起こします。

しかし、原因が異なります。

ベル麻痺

原因が完全には明らかになっていませんが、単純ヘルペスウイルス1型の再活性化などが関与すると考えられています。

ラムゼイ・ハント症候群

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化が原因です。

また、ラムゼイ・ハント症候群では、顔面神経麻痺だけでなく、耳の痛みや水疱、難聴、耳鳴り、めまいなどを伴うことがあります。

ラムゼイ・ハント症候群はベル麻痺より重症なの?

一般に、ラムゼイ・ハント症候群による顔面神経麻痺は、ベル麻痺より完全回復しにくい傾向があります。

そのため、

「顔が動かなくなったけれど、そのうち治るだろう」

と自己判断して様子を見るのはお勧めできません。

特に、

顔面神経麻痺+耳の痛み+耳周囲の水疱

という組み合わせがある場合は、早急に医療機関を受診することが大切です。

水疱がなくても注意が必要

ラムゼイ・ハント症候群では、典型的には耳の周囲に水疱ができます。

しかし、皮膚の発疹がないまま顔面神経麻痺を起こす「帯状疱疹性顔面神経麻痺(zoster sine herpete)」もあります。

そのため、

「水疱がないからラムゼイ・ハントではない」

とは言い切れません。

顔面神経麻痺に加えて、強い耳の痛みや難聴、めまいなどがある場合には、医師にその症状を伝えることが重要です。

目が閉じにくい場合は、目の保護も重要

顔面神経麻痺が強いと、まぶたを閉じることができなくなる場合があります。

目が閉じられない状態が続くと、角膜が乾燥したり傷ついたりする可能性があります。

そのため、目が閉じにくい場合は、医師の指示に従って人工涙液や眼軟膏などを使用し、目を保護することが重要です。

鍼灸を受ける場合も、まず医療機関へ

ラムゼイ・ハント症候群が疑われる場合、まず優先すべきなのは医療機関での診断と適切な薬物治療です。

鍼灸を検討する場合も、診断・治療を受けた上で、主治医と相談しながら併用を検討することが大切です。

「顔が動かないから、とりあえず鍼灸院へ」というのではなく、

原因を確認することが最優先です。

まとめ

ラムゼイ・ハント症候群は水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化によって起こる顔面神経麻痺です。

ベル麻痺と比べて顔面神経麻痺の予後が悪い傾向があるため、早期の診断と治療が特に重要です。

特に、

発症から72時間以内に抗ウイルス薬などによる治療を開始することが重要

とされています。(顔面神経麻痺協会)

ただし、

72時間を過ぎたら手遅れ、という意味ではありません。

72時間を過ぎていても、できるだけ早く医療機関を受診してください。

「顔の麻痺」に加えて「耳の痛み」「耳の水疱」「難聴」「耳鳴り」「めまい」などがある場合は、ラムゼイ・ハント症候群の可能性も考えて、早めに耳鼻咽喉科なども医療機関に相談しましょう。

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